2021-22シーズン NTTリーグワン 第9節試合結果
22.03.11(金)19:00キックオフ
クボタスピアーズ |
||||||
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合計 | 29 | |||||
T | G | PT | PG | DG | 計 | |
前半 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 | 19 |
後半 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |
VS |
---|
合計 |
前半 |
後半 |
東京サントリーサンゴリアス |
||||||
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合計 | 33 | |||||
T | G | PT | PG | DG | 計 | |
前半 | 3 | 2 | 0 | 1 | 0 | 22 |
後半 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 11 |
出場選手
# | スターティングメンバー |
---|---|
1 | 北川賢吾 |
2 | 杉本博昭 |
3 | オペティ・ヘル |
4 | 松井丈典 |
5 | 青木祐樹 |
6 | トゥパフィナウ |
7 | 末永健雄 |
8 | ファウルア・マキシ |
9 | 谷口和洋 |
10 | バーナード・フォーリー |
11 | 根塚洸雅 |
12 | 立川理道(Cap) |
13 | テアウパシオネ |
14 | 金秀隆 |
15 | ゲラード・ファンデンヒーファー |
リザーブメンバー
# | リザーブメンバー |
---|---|
R | 大塚健太郎 |
R | 羅官榮 |
R | 松波昭哉 |
R | 堀部直壮 |
R | 千葉雄太 |
R | 藤原忍 |
R | 岸岡智樹 |
R | 山崎洋之 |
個人得点
氏名 | T | G | PG | DG | 計 |
---|---|---|---|---|---|
ファウルア・マキシ | 1 | 5 | |||
テアウパシオネ | 1 | 5 | |||
バーナード・フォーリー | 1 | 2 | |||
トゥパフィナウ | 2 | 10 | |||
ペナルティトライ | 7 |
入替・交替
種類 | 時間 | 背番号 |
---|---|---|
入替 | 後半14分 | 9 → 21 |
入替 | 後半15分 | 7 → 20 |
入替 | 後半16分 | 2 → 16 |
入替 | 後半16分 | 4 → 19 |
入替 | 後半21分 | 1 → 17 |
入替 | 後半25分 | 3 → 18 |
入替 | 後半25分 | 10 → 22 |
入替 | 後半25分 | 14 → 23 |
レポート
レギュラーシーズン後半戦となる第9節は、第8節までを終えた順位1位のスピアーズと2位のサンゴリアスのナイターゲーム。
本節注目の一戦は、秩父宮ラグビー場で行われました。
3月のナイターというこれまでに無かった試合環境の中、秩父宮ラグビー場にはオレンジを着たスピアーズの応援を多く見ることができました。
ビジターゲームですが、こうした心強い応援のおかげでチームはウォーミングアップから士気高く試合に臨むことができました。
前節までで、フッカーのマルコム選手やフランカーのラピース選手、センターのクロッティ選手などのキャップホルダーが負傷。それに加えフォワードの要であるロック陣のボタ選手、デーヴィッド選手、ウヴェ選手の相次ぐ負傷と、スピアーズにとっては万全ともいえない状況での試合となりました。
また、相手チームのサンゴリアスは昨シーズンの公式戦で2度敗戦し、公式戦では2004年シーズン以来勝利していない難敵です。
弱気になってもおかしくない状況で、リザーブまで含めた平均年齢27歳の若い出場選手たちは、チャレンジャーとして勇敢に試合に挑みました。
↑ウォーミングアップの様子。笑顔も見られ、いい雰囲気でウォーミングアップを終えました
前半: 先制トライで挑戦者としての姿勢を示す
キックオフ直後から、スピアーズ選手たちのアグレッシブな姿勢を見ることができます。
キックオフ後のディフェンスからトゥパ選手がターンオーバーし、大きくゲイン*1
空いたスペースにキックパスを試みますが、惜しくも繋がらず敵陣ゴール前での相手ボールスクラムに。
このファーストスクラムを早速の勝負所とみたフォワード陣は、1番北川選手を筆頭に相手スクラムを押し込むとボールを奪い返します。ボールを掴んだマキシ選手は、ショートサイドに迷わず突進し、そのままトライ。
ゴール外れますが、それでも5-0で先制と最高のスタートを切ります。
しかし、相手は早いテンポでボールを動かし、一瞬でトライを取る攻撃力が自慢のサンゴリアス。
6分にはトライ&ゴール、そして12分にはペナルティゴールと、相手の攻撃にプレッシャーを受け5-10と逆転されます。
スピアーズはそれでも全員の直向きなディフェンスと、ラックを重ねて相手を崩しパスを繋ぐ勢いのあるアタックで点差を広げさせません。
24分にはテアウパ選手が相手ディフェンスのスキをうまくつきラックから独走しトライ、ゴールが決まり12-10と再び逆転。
対する相手も、ボールを保持したアタックを繰り返し、スピアーズはこれを防げず2連続トライを許し、さらに逆転されます。互いにトライを取り合う目まぐるしい攻防の前半は12-22で残り3分となります。
後半に繋げるため、少しでも点差を縮めたいスピアーズ。その好機を作ったのは、この試合で徹底されていた全員の直向きなディフェンスでした。
リスタートからフォーリー選手がキックを高くあげると、金選手、テアウパ選手がタックルで押し込みます。その後のディフェンスでも、人数をかけたタックルで相手を押し込むと、ボールをコントロールさせずラックパイルアップ*2の反則を奪い、敵陣でマイボールスクラム。
ここからスピアーズは勢いのある8フェーズ*3の攻撃を見せて、ゴール前まで。末永選手のトライかと思われたプレーはTMO*4の結果トライは認められず。
しかし、ここでのペナルティでゴールを狙わずタッチに出して、ラスト1プレーをトライに奪いに行く選択を見せたスピアーズ。そのアグレッシブな姿勢は功を奏します。
ゴール前ラインアウトからモールを組み、アドバンテージ*5を貰いながら、谷口選手からの短いパスで前進すると、外に展開したバックスで、立川選手から金選手にロングパス。
これを相手選手がカットしますが、このプレーが「故意のノックオン」と認められ、ペナルティトライ*6になり、相手選手にもシンビン*7が適応。
19-22の3点差まで縮め、折り返しとなりました。
後半:リザーブを全員投入して最後まで勝利に向けて大胆にアタック!
勝負の後半。スピアーズは相手がシンビンにより一人少ない有利な状況でのスタート。
しかし、試合巧者であるサンゴリアスのボールを保持するラグビーと、固いディフェンス、そしてブレイクダウンでスピアーズは敵陣でプレーすることができません。
追加点を奪うことができず、相手チームが15人にそろうと早速トライを奪われてしまい後半14分19-27と再び、点差を広げられます。
このタイミングで、スピアーズはメンバーを積極的に入れ替え。
後半15分には、前節で初先発し、試合経験をより積んだスクラムハーフ藤原選手。
そして、第3節でブレイクし、日本人離れした接点の強さを示した、久しぶりメンバー入りのNO.8千葉選手。
さらには、フッカーの大塚選手、ロックの堀部選手と若い選手も投入。
後半21分から25分にかけては、
両プロップに加え、司令塔であるスタンドオフに岸岡選手、そしてその岸岡選手と同期の山﨑選手を投入。
僅差の状況でわずか11分の間にリザーブメンバー8人全員をピッチに入れるこの采配は、序盤は嚙み合わない部分があるものの、試合時間が経過するうちにうまくいき始めます。
相手ペナルティゴールにより、3点を加え19-30となった後半28分。スピアーズは敵陣ゴール前ラインアウトのチャンスを得ると、用意していたプレーで大塚選手からラインアウトに走り込んだドゥパ選手に直接スロー。
そのままトゥパ選手が飛び込み、トライ。
ゴール不成功で24-30となって残り10分。
このリスタートで反則を犯し、相手のペナルティゴールにより24-33と9点差まで広げられた局面の後半33分。
この試合を象徴とするような、アタックでスピアーズは再び食らいつきます。
自陣10m付近マイボールラインアウトから、青木選手が飛んでボールを取ると、モールを組むと見せかけて千葉選手からスタンドオフの位置に入っていた藤原選手にすぐにパス。
藤原選手はロングパスで立川選手にパスし、立川選手から岸岡選手に繋ぎます。パスを得意とする藤原→立川→岸岡のラインで外側にポジショニングしていた根塚選手まであっという間にボールを運ぶと、根塚選手は強気に外側で勝負して突破。フォロワーに繋ぎながら、ゴール前まで迫り、ラックを作るとプロップの羅選手、ロックの堀部選手が近場を攻めます。そうして、バックスに展開されたボールを岸岡選手が冷静に前を見て、しっかりと外側のスペースにポジショニングしていたトゥパ選手にキックパスしトライ。リザーブ選手含めた、大胆でチャレンジングなこのトライで、29-33の4点差に。
残り5分。1トライで逆転。
首位攻防戦にふさわしい、最後までわからない試合となります。
最後まで逆転を信じ、ディフェンスするもののボールは奪えず、相手がタッチに蹴りだして、最終スコア29-33で試合終了となりました。
決して万全といえない状況でも、なかなか試合機会が少なかった選手たちがアグレッシブな姿勢を見せてチーム全員で戦ったこの試合は、今後に繋がる内容でした。
ただ、スピアーズは5トライ、サンゴリアスは4トライと、トライ数では上回ったものの勝利できなかった要因は、勝負所でのゴールキックでスコアを重ねられず、逆に自分たちのペナルティでスコアを奪われてしまったことがあります。
また、相手が一人少ない有利な状況の時間帯を、逆に相手に主導権を奪われてしまったことも課題です。
シーズンはまだ中盤。こうした伸びしろともいえる課題を、修正し、次のレベルにステップアップしたスピアーズで、次戦の勝利に期待したいと思います。
★現在の順位
スピアーズはこの試合で、7点差以内の敗戦によるボーナスポイント1点を加え、合計勝ち点35点で2位に位置しています。
★この試合のハイライト映像はこちらです↓
https://youtu.be/8aucldWGrVI
【試合後コメント】
ヘッドコーチコメント等の記者会見でのコメントは、リーグワンホームページ試合レポートをご確認ください。
【ピックアップ写真】
↑この試合2トライを奪い、随所に頼もしいプレーでチームを奮起させたトゥパ選手
↑試合に臨む態度・姿勢の部分をプレーで示したマキシ選手
↑攻守にわたり貢献度の高い末永選手と北川選手
↑テアウパ選手は、攻守で貢献。安定感のあるプレーで今シーズンも大活躍
↑堀部選手は、仕事人としてセットプレー・フィールドプレーでチームに貢献
↑岸岡選手は、後半のインパクトを与えるプレーで魅せる
【ラグビー用語解説】
*
1.ゲインライン
スクラムやラックなどでその攻撃の起点となるポイントからゴールラインに平行にひかれた見えない線のこと
2.パイルアップ
ラックやモールの状況で、ボールを奪い合うプレーヤーが重なって倒れて、ボールが出ずプレーが続行できない状態。ラックの場合は相手ボールで再開。
3.フェーズ
スクラムやラインアウトからカウントされ、ラックやモールが形成さえる度に1フェーズ、2フェーズと繰り返される。
4.TMO
テレビジョン・マッチ・オフィシャル、つまりビデオ判定のこと
5.アドバンテージ
反則を受けたチームが有利に働いている場合、プレーを継続させること。ミスや反則があった場合は反則があった地点からリスタート。一定時間がたつとアドバンテージは解消されます。
6.ペナルティトライ
ディフェンス側の故意の反則がなれけば明らかにトライだったとレフリーが判断した場合に与えられる「トライ」のこと。コンバージョンキックはなく自動的に7点が加算される。「認定トライ」ともいう。この際、ペナルティトライの原因を作ったディフェンス側の選手はシンビンが適応される場合もあります。
7.シンビン
イエローカードによる10分間の一時退場
【次戦についてのお知らせ】
NTTリーグワン2022第10節
相手:東芝ブレイブルーパス東京(現在6位)
日時:3月19日(土)14時30分
場所:秩父宮ラグビー場
https://league-one.jp/stadium/8
【次戦の観戦情報】
ホスト&ビジター:ビジター
ジャージー:セカンド
チケット情報
https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=2206412&rlsCd=006&lotRlsCd=
TV放映
Jスポーツ3・オンデマンドにて生中継
https://www.jsports.co.jp/rugby/league-one/
HUB
HUB船橋店含む他店舗で放映予定
https://www.pub-hub.com/index.php/event/sports/
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