NTTジャパンラグビー リーグワン2022-23 第12節試合結果
23.03.18(土)14:30キックオフ
クボタスピアーズ |
||||||
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合計 | 15 | |||||
T | G | PT | PG | DG | 計 | |
前半 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 |
後半 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 10 |
VS |
---|
合計 |
前半 |
後半 |
横浜キヤノンイーグルス |
||||||
---|---|---|---|---|---|---|
合計 | 5 | |||||
T | G | PT | PG | DG | 計 | |
前半 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
後半 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 |
出場選手
# | スターティングメンバー |
---|---|
1 | 海士広大 |
2 | マルコム・マークス |
3 | 松波昭哉 |
4 | ルアン・ボタ |
5 | デーヴィッド・ブルブリング |
6 | 青木祐樹 |
7 | ピーター・ラピース・ラブスカフニ |
8 | ファウルア・マキシ |
9 | 谷口和洋 |
10 | バーナード・フォーリー |
11 | 木田晴斗 |
12 | 立川理道(Cap) |
13 | ハラトア・ヴァイレア |
14 | 根塚洸雅 |
15 | ゲラード・ファンデンヒーファー |
リザーブメンバー
# | リザーブメンバー |
---|---|
R | スカルク・エラスマス |
R | 紙森陽太 |
R | オペティ・ヘル |
R | ヘルウヴェ |
R | 玉置将也 |
R | 藤原忍 |
R | テアウパシオネ |
R | 金秀隆 |
個人得点
氏名 | T | G | PG | DG | 計 |
---|---|---|---|---|---|
マルコム・マークス | 1 | 5 | |||
ルアン・ボタ | 1 | 5 | |||
バーナード・フォーリー | 1 | 1 | 5 |
入替・交替
種類 | 時間 | 背番号 |
---|---|---|
入替 | 前半19分 | 13→22 |
入替 | 後半13分 | 1→17 |
入替 | 後半13分 | 3→18 |
入替 | 後半13分 | 5→19 |
入替 | 後半14分 | 7→20 |
入替 | 後半22分 | 9→21 |
入替 | 後半22分 | 11→23 |
入替 | 後半22分 | 2→16 |
レポート
交流戦を終えてカンファレンス2巡目となる第12節は横浜キヤノンイーグルスと対戦です。
前回の対戦では、引き分けという結果となったこのカード。昨シーズンの戦績も1勝1敗と力が拮抗している両者、この試合で決着を決める一戦となります。
当日の天候は朝から雨。
数日続いた晴天から一転した冷たい雨が降るえどりくでイーグルスを迎え撃ちます。
試合は当初の予想通り、激しいフィジカルバトルのロースコアゲームとなりました。
前半:セットプレーで有利にたちモールで先制
風速3m、強雨でというコンディションでキックオフした前半。スピアーズはコイントスで風上を選択します。
イーグルスボールでキックオフしたボールをレシーブすると、まずはキックで敵陣へ。そこから敵陣での攻撃を続け、スクラムからペナルティを奪いゴール前のチャンスになります。
スピアーズはここからラインアウトモールをしかけますが、イーグルスのモールでのプレッシャー、そして雨により滑るボールでファンブルし、得点に繋がることはできません。
20分過ぎには、自陣ゴールラインを背負うピンチとなりますが、スクラムから相手の近場での連続攻撃を、立川選手とテアウパ選手のダブルタックルで倒すとマークス選手のジャッカルでペナルティを奪い、ピンチを脱出します。
ただそれでも20分から30分にかけては、イーグルがスピアーズ陣でプレー。
地面も滑る、ボールも滑る。こうしたコンディションはハンドリング*1、キックキャッチ、ラン、接点などラグビーのあらゆるプレーに影響がでて、お互いに思うように攻撃することができません。
攻撃においてもフェーズ*2を続けることができないため、キックを中心の展開が多くなります。そんななか、頼りになるのはスクラムやラインアウトといったセットプレー。スピアーズは高くて重いこのフォワード戦で優勢に立ちます。
30分過ぎの自陣でのスクラムからペナルティを取ると、中盤まで進入。その後、センターライン付近でのスクラムからさらに相手反則を誘い、タッチに蹴り出し敵陣22m付近でラインアウト、とセットプレーを軸にプレッシャーをかけ、相手の反則から前へ前へとボールを進めます。
そして、そのフォワードの優勢が顕著にみられたのが38分。22m付近でブルブリング選手がボールを持つと長いモールを作り真っ直ぐに押し込みます。
滑るグラウンドを力強いモールでドライブし続け、相手ディフェンスをちぎって走るようにインゴールまで押し切り、最後はマークス選手がトライ。
ゴールは不成功となりますが、前半の最後にスコアボードを動かし、5-0の5点リードで後半に入ります。
後半:開始直後のキック合戦に我慢比べで勝利しペース掴む
後半が開始してすぐに相手は中盤から執拗なコンテストキック*3を蹴ってきます。
それに対して、15番ファンデンヒーファー選手、そして10番のフォーリー選手がこのコンディションとは思えない安定感のあるキャッチで防ぎます。
互いに蹴り合いが続く我慢比べの中、先に乱れたのはイーグルス。
スピアーズ陣インゴールに落としたキックをフェアキャッチ*4したフォーリー選手に対して、相手11番がややレイトタックルぎみにタックル。ここでは反則は取られませんでしたが、その直後のキックの蹴り合いで再度キャッチしにいったフォーリー選手に同じく相手11番が空中でタックル。これが危険なプレーとしてシンビンで10分間の退場となります。
↑危険なタックルの直後、一時もめ合う場面も
この相手が一人少ない時間帯にチャンスをつかんだのがスピアーズ。直後のラインアウトからサインプレーでマークス選手がライン際を独走し、敵陣に入り込むことに成功します。
ここで得点はできませんが、その後同じようにラインアウトのショートサイドをマークス選手が走るプレーで前にできると、相手ボールでゴール前のラインアウトに。
ここで勝利に繋がるプレーを見せたのが、この試合が久しぶりのスタメンとなるボタ選手でした。
ラインアウトで相手がボールをキャッチすると、その着地の瞬間に腕を伸ばし、雨によりファンブルしたボールにすぐ反応。ボタ選手がボールをキャッチすると味方の後押しを受けながらインゴールに雪崩れ込みトライします。
ゴールも成功し前半13分で12-0とします。
バックスの安定したキック処理、そしてフォワードが準備してきたプランを成功させて前に出て、少ないチャンスを活かし、後半先制に成功したスピアーズ。
その後、相手のシンビン選手が戻るもスピアーズは優勢に試合を進めます。
敵陣でのディフェンスで、マキシ選手と玉置選手が相手を押し込むタックルで、キャリーバック*5とすると、スクラムから連続攻撃。
ピック&ゴーでフォワードがゴール中央に向けて徐々に前にでます。ここの攻撃でも相手の反則を誘い、22分にはショットを選択し、フォーリー選手がゴール成功。
15-0と点差を広げたところでリザーブ選手を投入。リザーブ選手8人全員を出場させ、勝利を掴みにいきます。
残り10分になる後半30分はイーグルス陣で展開されるも、厳しいディフェンスで粘り、徐々に時間を使い、確実に勝利を近づけていきます。
36分には、中盤からのラインアウトのミスや反則を連続で続けてしまい、ゴール前に攻められモールからトライを許し15-5とこの試合初失点を許します。
しかし、その後のリスタートからもスピアーズはボールを保持し、うまく時間を使いながらノーサイドを待ちます。
後半40分を告げるホーンが鳴ると、フォーリー選手がオレンジに染まったバックスタンドにボールを蹴り出し、最終スコア15-5で勝利しました。
★現在の順位
スピアーズはこの試合で勝ち点4を加え、合計47点で2位に位置しています。
★この試合のハイライト映像や記者会見レポートは、リーグワン公式ホームページの試合情報からご確認ください↓
https://league-one.jp/match/24043
【ピックアップ写真】
↑プレイヤーオブザマッチはトライも奪ったボタ選手
↑このフィジカルバトルをリードしたマークス選手
↑先発の谷口選手はタフな状況でパス・キックと確実なプレーで勝利を引き寄せる
↑キック処理で安定感を見せたフォーリー選手
↑ファンデンヒーファー選手はキックをキャッチしてからタックルを受けても力強いプレーでボールを活かす
↑試合後には立川キャプテン100キャップセレモニーを実施しました。
↑大雨のなかたくさんのファンにご来場いただきました。ありがとうございました。
【次戦についてのお知らせ】
NTTリーグワン2022-23 第13節
相手:コベルコ神戸スティーラーズ
日程:3月26日(日)14時30分
場所:東大阪市花園ラグビー場
【次戦の観戦情報】
ホスト&ビジター:ビジター
ジャージ:セカンドジャージー
チケット情報
一般販売中
詳しくはこちらのページから
TV放映
J-SPORTS2
【ラグビー用語解説】
*
1.ハンドリング
ボールの手さばきのこと。キャッチやパスのスキルのことなどを言います。
2.フェーズ
スクラムやラインアウトからカウントされ、ラックやモールが形成さえる度に1フェーズ、2フェーズと繰り返される。
3.コンテストキック
ハイパントなどの味方と相手で競り合わせるキックのこと。
4.フェアキャッチ
相手がキックしたボールが自チームの22mラインを越えていた場合、ノーバウンドでキャッチし、「マーク!」とコールすることで、一旦プレーが止まり、キャッチした側のフリーキックで再開します。
5.キャリーバック
自陣のインゴールに自ら持ち込んだり、蹴ったりしてボールを地面につけること。自陣5m付近からの相手ボールスクラムでの再開となります。