2018-19シーズン トップリーグ 第4節試合結果
18.09.22(土)15:00キックオフ
クボタスピアーズ |
Honda HEAT |
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31 | 合計 | 29 | ||||||||
T | G | PG | DG | 計 | T | G | PG | DG | 計 | |
2 | 2 | 1 | 0 | 17 | 前半 | 3 | 2 | 1 | 0 | 22 |
2 | 2 | 0 | 0 | 14 | 後半 | 1 | 1 | 0 | 0 | 7 |
出場選手
# | スターティングメンバー | # | リザーブメンバー |
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1 | 北川賢吾 | 16 | 後藤満久 |
2 | 杉本博昭 | 17 | 海士広大 |
3 | 松波昭哉 | 18 | 古賀太貴 |
4 | 青木祐樹 | 19 | ジャン・ドロースト |
5 | ルアン・ボタ | 20 | 四至本侑城 |
6 | ピーター・ラピース・ラブスカフニ | 21 | 谷口和洋 |
7 | 末永健雄 | 22 | 川向瑛 |
8 | バツベイシオネ | 23 | 伊藤有司 |
9 | 井上大介 | ||
10 | 立川理道 (Cap) | ||
11 | 合谷和弘 | ||
12 | バーガー・オーデンダール | ||
13 | シオネ・テアウパ | ||
14 | 近藤英人 | ||
15 | ゲラード・ファンデンヒーファー |
個人得点
氏名 | T | G | PG | DG | 計 |
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ゲラード・ファンデンヒーファー | 1 | 4 | 1 | 16 | |
バツベイシオネ | 1 | 5 | |||
井上大介 | 1 | 5 | |||
末永健雄 | 1 | 5 |
入替・交替
種類 | 時間 | 背番号 |
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入替 | 後半24分 | 2 → 16 |
入替 | 後半24分 | 3 → 18 |
入替 | 後半24分 | 1 → 17 |
入替 | 後半24分 | 4 → 19 |
入替 | 後半24分 | 8 → 20 |
入替 | 後半24分 | 12 → 22 |
入替 | 後半33分 | 14 → 23 |
レポート
確実に勝利したい第4節。岡山県にてホンダとアウェーゲーム。
1節・2節と僅差のゲームで惜敗しながらも、第3節では見事に勝利したクボタスピアーズ。今回も勝利し、連勝としたいところです。相手はホンダヒート。昨年、下部リーグから昇格してきたチームではありますが、強い外国人ランナーを武器にした攻撃力は破壊力があり、7月に行われた練習試合では敗戦しています。
しかし、カンファレンス3位を目指すクボタスピアーズにとっては、ここでは勝つことはもちろん3トライ差以上のボーナスポイントを付けて勝利したいところです。
場所は岡山県シティライトスタジアム。クボタスピアーズとしては、なかなか試合することのない地域ですが、6月の田んぼラグビーや、試合の1週間前に行った新関選手・稲橋選手による岡山県での高校生指導・ビラ配りなどでPRしてきました。
そのかいあってか当日は、ビジターゲームにも関わらず、クボタスピアーズのオレンジビブスを着た観客が多く目立ちました。岡山のスピアーズファンのためにも、いいゲームを見せたいところです。
↑田んぼラグビーやビラ配りにも参加した新関選手は人気者。試合前にはサインの行列が。
前半15分で相手にペースを握られ、痛い3トライを奪われる
当日は、猛暑日となりました。さすが「晴れの国おかやま」と言いたいところですが、前日までの千葉はちょうど気温が下がっていて肌寒い気候だったので、この気温差に選手たちはだいぶ影響を受けていたようです。
キックオフ直後から選手たちの試合中の動きはいつもより鈍く、序盤からホンダに圧力を受けます。グラウンドを左右に広く使い、外国人ランナーに力強く走らせるホンダの攻撃に、スピアーズはミスタックルを繰り返します。
前の3試合をロースコアで抑えたチームとは思えないほど、簡単にホンダにゲインを許します。まず5分、中盤からホンダボールスクラムからビッグゲインを許し、トライ。キック成功で0-7。
12分、ゴール前でのスクラムからホンダが連続攻撃し、トライ。キック失敗0-12。
15分にゲラード選手PGを決め、3点を奪うものの、その直後にまたラインブレイクされトライ。キック成功で3-19とあっという間に3トライを奪われてしまいます。
↑トライされた後、ハドルを組み、話し合う選手たち。
このまま一方的な試合になるかと思われましたが、スピアーズはボールを保持し、自分たちのアタックをすることで徐々にペースを掴み始めます。そして24分、ゴール前でのスクラム。相手スクラムを分析したスピアーズは、この日は最初から優勢にスクラムを組んでいました。(後にこのスクラムが大きなポイントとなります。)
このスクラムをスピアーズは押し込みます。数メートル押し込んだところで、この日初先発のバツベイ選手が持ち出すとそのままインゴールにグラウディング。トライとなります。キック成功で10-19と点差を縮めます。
↑スクラム前のFW陣。この後スクラムを押し込みます。
↑初先発。バツベイ選手のファーストトライ!
その後も、最初の15分とは違い、敵陣でプレーし、相手にペースを譲りません。
34分、ゴール前での攻撃中にアドバンテージをもらうと、井上選手がDF裏に落とす絶妙なショートキックを蹴ると、フッカー杉本選手がキャッチ。すぐに再び井上選手にパスするとそのまま抜け出し井上選手トライ。キック成功17-19と追いつきます。
しかし39分。自陣でペナルティを取られ、ホンダPG成功。17-22と5点差で前半が終了します。
後半先制はホンダ。スピアーズの猛攻は88分まで続き、最後はゴールキックで決まる!
↑後半スタート前の選手たち
後半はお互いに拮抗した戦いですが、スピアーズは敵陣でプレーに徹底します。
15分過ぎからクボタはゴール前のチャンスで、何度もマイボールスクラムを組み、相手を苦しめます。時間的にもフォワードの疲労は激しいですが、何としてもこのチャンスを点数に繋げ、逆転したいスピアーズ。
↑スクラムで相手にプレッシャーをかけ、トライを狙うスピアーズ
しかし、スクラムから展開したボールをミスから相手に奪われ、ホンダにビッグゲインを許します。スクラムを組み続け、体力的には一番苦しい状況のディフィンスだったこともあり、ゴール前まであっさりとボールを運ばれ、そのままトライされてしまいます。キック成功17-29。
↑ゴール前のチャンスで攻め込んでいたが、ボールを奪われトライされてしまった。
後半24分で12点差を追うこととなったスピアーズ。ここで、フランヘッドコーチは大幅に選手の入れ替えを行います。
タイトファイブ(プロップ・フッカー・ロック)を中心にした計6人の交替をすると、この替わった選手たちがチームにエネルギーを与え、再びクボタの流れが来ます。
↑海士選手、後藤選手、古賀選手、ドロースト選手、四至本選手、川向選手が入ります(33分には伊藤選手も)。
31分。敵陣でプレーしていたクボタは22m付近でモールを組み押し込みます。そこから末永選手が抜け出すと相手を引きずりながらトライ。キックも成功で24-29とします。
いよいよ残り5分。なんとか逆転したいスピアーズは、相手アタックのボールをフッカー後藤選手が奪い、そこからラインアウトモールなどでゴール前まで迫ります。
ここから展開したボールを、ゴール前中央付近でホンダのペナルティ。クボタはスクラムを選択します。後半39分ゴール前でのスクラム。逆転のラストチャンスなります。
このスクラムを優勢に組みます。交替したフロントロー(スクラム前三人)も、先発選手と同様に相手に組み勝ち、スクラムを押し込みホンダがペナルティを犯します。このペナルティを再度スクラムを選択。そこからバックスに展開し、またホンダがペナルティし、3回目のスクラムを選択。この時点で80分経過したホーンが鳴り響きます。会場はクボタコールで盛り上がります。
↑スクラムでプレッシャーをかけ続けたフロントロー陣。
3回目のスクラムもスピアーズが押し込みホンダがペナルティ。ここで相手プロップが、スクラムを崩したことでシンビン(10分間の退場)となります。交替の相手プロップがいないことで、アンコンテスト(スクラムの押し合いなし)でのスクラムとなりますが、スピアーズはスクラムを選択します。
(解説)
今回プロップの選手がシンビンとなりましたが、交替でスクラムを組めるプロップの選手がいない場合はアンコンテストスクラムとなります。しかし、アンコンテストスクラムで試合を行う場合、相手の人数を一人減らした状況でプレーするルールがあるので、この状況ではシンビン(-1人)とアンコンテストスクラム(-1人)となるので、ホンダは13人でのプレーとなります。また、スクラムはアンコンテストでも8人で組むこととなっているので、スクラムを組んだ場合はバックスディフィンスラインが2人少ない状況となります。
スクラムを組むことでホンダは13名でのプレーとなったこの状況を、スピアーズバックスは見逃しません。
↑スクラム前に互いに話し合う井上選手とゲラード選手。
スクラムからリリースしたボールを井上選手からゲラード選手が加速してもらうと、相手ディフィンスをスピードで振り切り、そのままトライ!同点とします。
このトライで、スピアーズは29-29と同点となります。この後のコンバージョンキックを決めれば、逆転⇒試合終了です。
蹴るのはトライも決めたゲラード選手。少し角度がある位置です。ゲラード選手はこの試合すべてのキックを成功させています。
↑キック前のゲラード選手。後ろでは仲間が見守ります。
静寂の中、緊張のキックとなりましたが、見事ゴールを成功し、48分の激闘を制しました!!
↑マンオブザマッチはラピース選手
↑試合後のグリーティングタイムではたくさんの方に参加してもらいました。
【フラン・ルディケヘッドコーチのコメント】
「勝つことができてうれしいです。ホンダのパフォーマンスも素晴らしく大変な試合でしたが、80分戦い続けなければいけないことはわかっていたのでそれに向け準備してきました。キャプテンをほめたいです。前半の点差でも諦めずチームを引っ張りました。1節と2節で接戦を逃したのことを含めると今回はそれを取り返したと思います。」
【立川理道キャプテンコメント】
「勝つことはできましたが、内容は求めていたものではありませんでした。次のリコー戦に向け、しっかり準備したいと思います。試合に関しては、敵陣入ったところで、フォワードが頑張り、バックスもエリアマネジメントすることにより、後半チャンスに変えることができたと思います。岡山という地域で試合するにあたり、たくさんお客さんも入っていてうれしく思います。」
【ラピース選手コメント】
マンオブザマッチを獲った感想は?
「チームで選ばれた勝利です。とても光栄です。勝ててうれしい。特にゲラードがトライを取ってキックを決めた瞬間は最高でした。」
ファンへ一言
「いつもサポートをありがとうございます。これからも皆さんの誇りになるプレーを続けたいと思います。ありがとうございました。」
【ゲラード選手コメント】
最後のキックはどんな気持ちでしたか?
「ワクワクしました。しかし、トライを取るときも、左側よりもできれば右側にトライしたいという気持ちでした。」
最後のキックは、ヤマハ戦でゴールを外してしまったことは思い出しませんでしたか?
「その瞬間は過去のことを考えることはしません。ボールを見続けて、呼吸をコントロールして、自分のプロセスを実行することしか考えていませんでした。」
※試合写真は公式Facebookにも、多数掲載しております。