2019-20シーズン トップリーグ 決勝トーナメント戦 決勝試合結果
19.08.10(土)18:00キックオフ
クボタスピアーズ |
神戸製鋼コベルコスティーラーズ |
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7 | 合計 | 43 | ||||||||
T | G | PG | DG | 計 | T | G | PG | DG | 計 | |
0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 前半 | 4 | 2 | 0 | 0 | 24 |
1 | 1 | 0 | 0 | 7 | 後半 | 3 | 2 | 0 | 0 | 19 |
出場選手
# | スターティングメンバー | # | リザーブメンバー |
---|---|---|---|
1 | 海士広大 | 16 | 後藤満久 |
2 | 大熊克哉 | 17 | 羅官榮 |
3 | 北川賢吾 | 18 | 古賀太貴 |
4 | 青木祐樹(Cap) | 19 | 金昊範 |
5 | デーヴィッド・ブルブリング | 20 | バツベイシオネ |
6 | トゥパフィナウ | 21 | 岡田一平 |
7 | 末永健雄 | 22 | 近藤英人 |
8 | ファウルア・マキシ | 23 | 四至本侑城 |
9 | 井上大介 | ||
10 | ファレヌイ・ハウェラ | ||
11 | 白井竜馬 | ||
12 | 立川理道 | ||
13 | シオネ・テアウパ | ||
14 | ゲラード・ファンデンヒーファー | ||
15 | 桑江健一郎 |
個人得点
氏名 | T | G | PG | DG | 計 |
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近藤英人 | 1 | 5 | |||
ファレヌイ・ハウェラ | 1 | 2 |
入替・交替
種類 | 時間 | 背番号 |
---|---|---|
入替 | 前半34分 | 1 → 17 |
入替 | 前半34分 | 6 → 20 |
入替 | 後半11分 | 2 → 16 |
入替 | 後半11分 | 3 → 18 |
入替 | 後半11分 | 4 → 19 |
入替 | 後半14分 | 7 → 23 |
入替 | 後半18分 | 9 → 21 |
入替 | 後半18分 | 15 → 22 |
レポート
決勝の舞台は西日本のラグビーの聖地花園ラグビー場。
この試合を応援しようと、多くのファン・会社関係者が会場に足を運んでくれました。
この日は朝から晴天。日中は30度後半の気温で、キックオフ時間にもその暑さは下がらず、西日が眩しく、風もほぼ無風。かなり過酷な状況のなか18時にキックオフしました。
試合の流れが決まる開始10分。スピアーズは挑戦者としてなんとか先制点を取って、有利な状況を作りたいところ。チャンスは5分に訪れます。
トゥパ選手のジャッカルからノットリリースザボールのペナルティを奪うと、キックでゴール前ラインアウトのチャンス。フォワード主体となった近場の攻撃でジリジリとフェイズを重ねて、トライまであと3m。
しかし、ここは相手の強烈なタックルを受けて、ノックオン。
チャンスを活かせず、また中盤まで下げられます。
この中盤での攻防を制し、先制点を奪ったのは神戸製鋼。
外でのラインブレイクからゴール前ラックとすると、逆サイドに展開。スピアーズデェフィンスの上がりを見逃さずインゴールに蹴ると、走りこんでいた相手がキャッチし、そのままトライ。
ラインブレイクから、勢いを殺さない速いアタックで先制されます。
まだ時間は前半10分。ここで集中力を切らしてはいけないスピアーズは、インゴールでチームトークをしっかりと行い、気を引き締めます。
まずは敵陣。そして、スコア。僅差の点差のまま必死に食らいついていきたいところ。
しかし、神戸製鋼はこのトライで自信を得たのか、この後の攻撃に勢いが増します。
強いラン、早い球出し、ポジション関係なくショートパスをうまく使いデェフィンスに的を絞らせない攻撃は、スピアーズはデェフィンスラインを上げることができず、相手の勢いを抑えることができません。その結果、スピアーズはペナルティの回数も多くなり、自陣でのプレーが続く、悪循環が生まれます。
ペースを奪った神戸製鋼は、これをスコアに繋げます。
16分、19分、33分に立て続けにトライを奪い、24点を奪い、前半を折り返します。
そして、後半開始。
前半から修正し、盛り返したいスピアーズは焦らず、今シーズンやってきたことを着実に行い、点差を詰めたいところです。
後半開始5分に、ゴール前まで迫られるピンチの後のスクラムからマキシ選手が抜け出し、中盤でラックを作ると立川選手から外にいた白井選手にキックパス。これが通り、白井選手独走のチャンスを作りますが、その後のラックでターンオーバーされ先制ならず。
その後もスピアーズは敵陣での攻撃からスコアに繋げようと攻守ともに奮闘しますが、8分に神戸製鋼に先制されてしまいます。
チャンスをスコアに繋げる神戸製鋼に対し、チャンスを活かせないスピアーズ。
レベルの高い試合だからこそ、こうしたスコアボードの結果は試合の流れを作ります。
スピアーズはフォワードを中心にメンバーを入れ替えますが、この流れを断ち切ることはできず、17分、25分とトライを奪われ43-0とほぼ勝敗が決まってしまいます。
しかし、この状況でなにができるかが大切です。最後までこの21週間取り組んできたことを発揮しようと、選手はチャレンジし続けます。
30分すぎ。この敵陣ゴール前でのペナルティ。ここで、スピアーズはスクラムを選択します。その前の神戸製鋼のトライはスクラムを押されてサイドをつかれてのトライだったため、安定したボールを出せるかが心配でしたが、押されながら出すと近場を徹底して攻めます。グランディング間際までいきますが、トライはできず再度ゴール前マイボールスクラム。
バックスタンドクボタファンは盛り上がり歓声がわきます。
このスクラムから岡田選手が走るとデェフィンスをギリギリまで引き付けて、回り込んできたハウェラ選手にパス。デェフィンスが迫りますが、トライさえる直前にゲラード選手にパス。ゲラード選手タックルを一人外しながらスペースに走りこむと近藤選手にラストパス。近藤選手右隅に飛び込みトライ!!スピアーズ遂にスコアします!
会場は声援にわきますが、クボタ選手はだれ一人歓喜せずすぐにリスタートポジションへ。
コンバージョンは難しい角度ですが、しっかりとハウェラ選手が決め手43-7となります。
後半終了間際。中盤からペナルティを奪い、敵陣22m付近のラインアウト。ここで40分の経過を知らせるホーンがなり、これがラストチャンスであることを知らせます。スピアーズはラインアウトをしっかりと取るとバックスへ。追加点を取ろうと攻めようとしますが、インターセプトされタッチに蹴りだすとノーサイド。試合終了となりました。
最後までペースを掴むことはできず、終始神戸製鋼にペースを掴まれたまま試合が終了しました。
スピアーズ始めての決勝は苦い結果となりました。
初タイトルを獲ろうと挑みましたが、日本一の壁は厚く、選手たちは悔しそうな表情を浮かべました。しかし、全員ができることを最後まで出し切り、チーム一丸となり準備した結果です。
この決勝という舞台で、この経験ができたこと、それはとても貴重なことです。
この敗戦を活かし、より強くなりたいと思います。
この決勝では、暑い中多くのファンに来ていただけました。
この試合以外でもカップ戦では暑い中、雨天の中、遠方からも来ていただいたファンも多くいます。
代表不在でいつもと異なる時期のなか開催したカップ戦でしたが、こうしたファンの方々のおかげで決勝まで進出することができました。
今後もスピアーズの応援よろしくお願いします。多くの応援ありがとうございました。
【青木ゲームキャプテンコメント】
「この決勝のために支えてくれた皆さんに感謝したいと思います。
チームはいい準備ができたと思いますが、それを活かせなかったことは残念です。こえからまだまだ成長しなければいけないと思いました。
来年1月のトップリーグにはいまのチームよりレベルアップできるようにステップアップしてきたいと思います。 」
【フランヘッドコーチコメント】
「残念な結果ですが、相手はとても素晴らしいチームでした。
試合前はいい準備ができました。相手がなにをしてくるかもわかっていましたがこの結果になりました。しかし、このチームで決勝を経験できたこと、そしてそれに挑むために努力したことはスローガンの「ONE」そのものだったと思います。
この経験から、よりハードワークしないといけないということが分かりました。まずはこのカップ戦のシーズンを祝い、一歩一歩前に進みたいと思います。 」
※試合写真は公式Facebookにも、多数掲載しております。