田村 玲一
年齢 | 32歳 |
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ポジション | フランカー |
在籍 | 2012-2022(10年間) |
デビュー戦 | 2012年10月28日 トップイースト 日本IBMビッグブルー戦(秩父宮ラグビー場) |
スピアーズCap | 48cap |
※Cap...公式戦試合出場数
突き刺さる弾丸のようなタックル。
低くて速いジャッカルとひたすらフォローに入るブレイクダウンでのワークレート。
鋭い疾走と、少しでもボールを前へ進めようとするしぶといボールキャリア。
チーム内外から誉め言葉として「クレイジー」と表現される彼のアグレッシブなプレーは、見ている人を興奮させ、ラグビーの特徴である接点がここまで面白いプレーであることを再認識させられます。一見するとガムシャラにも思えるそのプレースタイルは、自分の持っているものを100%出し切ろうとする田村選手の覚悟の現れだったのかもしれません。それ故に怪我も耐えず、この数シーズンはリハビリ期間も長く、チーム練習に合流できない日々が続きました。それでも自分のするべきことに向き合い、チームのためにできることをして貢献する姿勢は、「誇りの広告塔」そのものでした。
チームが下部リーグ時代から、文字通り体を張り続けてチームの成長に貢献してきた田村選手。そんな田村選手から、以下の通り退団コメントを頂いていますのでご覧ください。
①スピアーズ在籍中の最も印象に残る試合やエピソードを教えてください。
「10年間で印象に残る試合は沢山あるのですが、その中でも特に印象に残った試合は2017-18年シーズンの近鉄ライナーズ戦です。この試合は、天理高校からの同級生のハル(立川選手)とダイスケ(井上選手)と一緒にプレーした天理親里ラグビー場での試合でした。
この試合での、後半開始後すぐにキックカウンターからハルが突破して、ダイスケにパスを繋いで、最後に私がボールを貰ってトライしたシーンは、一番印象に残っています。天理のラグビー場で、天理ラグビーで育った3人が、ボールを繋いでトライできたシーンは、本当に奇跡的でした。
ハルとダイスケとは、高校1年生から17年間一緒にラグビーをしてきたのですが、この2人が同級生でなかったら、ここまでラグビーを続けられなかったと思います。
私は、高校に入学した当初は線も細くて、ラグビーが下手クソな選手でした。ハルとダイスケは、高校に入学した当初からラグビーがめちゃくちゃうまかったです。
この2人の背中を追ってプレーして、スピアーズでも切磋琢磨することで、私自身ここまで成長することができました。ハルとダイスケは、プレーヤーとしても、人としても尊敬している同級生ですし、本当に感謝しています!
これからはもうスピアーズで一緒にラグビーはできませんが、ハルとダイスケの現役生活をずっと応援していますし、最後までやり切ってほしいと思います。」
↑2017年10月7日の近鉄ライナーズ戦での田村選手のトライのあとの様子
このトライはジャパンラグビー トップリーグ 2017-2018「年間表彰式」J SPORTS賞として受賞されました。
<参考>https://www.top-league.jp/2018/01/21/2017-2018-award/
②スピアーズのファンに向けてメッセージをお願いします。
「オレンジアーミーの皆さま、今シーズンも沢山の応援ありがとうございました。
また、いつも会場をオレンジ色に染めて、みんなの背中を押していただきありがとうございます。
私自身、10年間を振り返ると怪我だらけの現役生活でした。特に最後の2年間は肩の怪我でプレーすることができなかったのですが、いつも温かい励ましのメッセージをいただいて、怪我の状態が良くならなくて辛いときに、そのメッセージを思い出してリハビリを前向きに取り組む活力にしていました。
怪我をしてから、自分のプレーしている姿をオレンジアーミーの皆さまに見せることができなくて、
悔しい気持ちもありますが、ラグビーができないラグビー選手の私に、最後までくれた温かい声援は、一生忘れません。
スピアーズでの現役生活を、こんなに温かいオレンジアーミーの皆さまに応援してもらって、本当に幸せだったと思います。オレンジアーミーは世界一のサポーターです!
スピアーズでの10年間、沢山の応援ありがとうございました。」
【田村選手写真を紹介】
↑トップリーグデビュー戦は2013年9月29日のパナソニックワイルドナイツ戦
↑タックルはもちろんボールキャリアとしても相手に脅威を与えた田村選手
↑最後の公式戦出場となったのは2019年1月19日のパナソニックワイルドナイツ戦
田村選手、10年間ありがとうございました。次のステージでの活躍を楽しみにしています。