若手の育成を目的に昨年より開始されたサテライトリーグ。トップリーグが連敗となり、ゲームも水曜日開催という強行日程となったが、このゲームの持つ意味は大きい。
サテライトリーグというよりもサントリーと戦う、スピアーズ対サントリーの戦いであると強調した。
選手たちも「勝ちにこだわる」という目的を持って、このゲームに臨む決意をした。そこから導かれたゲームプランは、得点の取れるチャンスは確実にペナルティーキックを狙っても勝つというもの。
選手にとってこのゲームは、トップリーグゲームへのセレクションという位置付けに有り、チームの集中力は悪くなかったが、前半20分はミスとペナルティーへの意識がやや散漫になり、落ち着きの無いゲーム運びとなった。
ポジショニング・コミニケーション・ディシプリン(規律)の面でのミスが、サントリーに3つのトライを献上してしまう。スピアーズもラインアウトからのオプション等を使いゴールに迫るが、後一歩届かない。
20分以降は落ち着き、ゲーム展開も敵陣でのプレーが続くようになり、前半終了間際にトライを奪い5-21で前半を終了した。
後半はスピアーズペースでゲームが進むが、小さなミスから最後まで取りきれない。チームとしての練習がトップチームに移っているため、連携の部分でのミスはどうしても出てしまうが、そのミスにも気落ちせず、スクラムからのターンオーバーや有効なキックで陣地を戻した後のラインナウトでのターンオーバー等、フォワードとバックスが一体となっての戦いを展開した。
ミスでもどかしい展開にも最後まで声を掛け合い、ひたむきに戦う姿を見せてくれたことは、週末のトップリーグ3節のヤマハ戦に向け、チームの結束力を大いに高め、勇気を与えてくれた。
このゲームから数名は週末のゲームメンバーにすることになる。厳しいコンディションの中、あえてセカンドリーグの日程を取り込んだのは、厳しい環境の中で、更にチームが成長できるチャンスと考えてのことである。
チームは連敗、けが人も多い中、この日戦ったメンバーが、限られた環境の中で勝利を目指す為に体を張ってくれていることは、間違いなくチームを成長させるものと信じている。
キャプテン鈴木(力)は、前半だけの出場予定であったが、「後半もやります。」と訴えた。
競争意識とレギュラーに選ばれるための心構えが感じられるチームになってきた。
惜しむらくは、ウォーミングアップでのスイッチの入り方が、まだトップチームに比べると甘かったことが、前半ペースをつかめなかった原因。しかし「チャレンジする心」を強く示したゲームと評価したい。