Nate Igel(ネイト・イゲル)
役職:通訳
スピアーズ在籍:在籍年数2018-2020(2年間)
鍛えられた体、熱の入ったコメント、グラウンドではボールを持って練習にも参加。
初見でまず通訳と認識されることはありません。恐らくスピアーズ史上もっとも通訳に見えない通訳として2年間チームに貢献してくれたネイト・イゲル通訳。
学生時代を日本で過ごし、そこで身に着けた自然な日本語と母国語である英語を通じて、外国人選手・スタッフと日本人選手・スタッフの架け橋となってくれました。
ラグビーにおいての通訳の役割はとても重要で、ラグビー用語やラグビーのルール・戦略理解もしなければなりません。自身も東海大学でラグビーをプレーしていた実績のあるネイト・イゲル通訳だからこそ、チームのコミュケーションを円滑に進めることができました。
また、自身もU15育成プログラムのコーチとして指導。特にタックルスキルにおいて、熱のこもった指導を行いました。
地域貢献活動では、昨年行われたたんぼラグビーにも参加。
こうした通訳としての自分の役割に囚われず、スピアーズのため日本のラグビーのために貢献してくれているネイト・イゲル通訳はまさにスピアーズが誇るクボタマンの一人だったと言えます。
そんなネイト・イゲル通訳より以下の通りコメントを頂いています。
①クボタスピアーズ在籍中の最も印象に残る試合やエピソードを教えてください。
「新入団選手とフランHCの初めてのワン・オン・ワンミーティング。
新人選手が入団してから、フランは必ず1対1でミーティングを行う。
私は通訳としてコーチミーティング、コーチ・選手のミーティング、チームミーティングやチームパーティまで、 全てのミーティングに参加してきた。
上記のようなミーティング内容を訳すことによって、ラグビーの基本から戦術までだけでなく、人の性格や考え方など、学ぶことがたくさんあった。
しかし一番印象に残ったミーティングは新人選手とのミーティング。
フランは必ず:「あなたは何のために頑張るのか?3つの理由を上げてください。」と問う。
この質問は意外と難しい質問だった。ほとんどの選手はパッと答えることができなかった。質問そのものをすぐに理解できない選手も多く、フランは自分を例としてあげた。
1- チャンピオンになりたい情熱。これはすべてのプロスポーツ選手とコーチに絶対にある気持ち。その気持ちがなければここまでスポーツをやってこられない。ブルズとスーパーラグビーで優勝した時の、あの気持ちが忘れられない。
2- 家族。自分が支えなければならない存在がいる限り、諦めることは絶対に許されない。
3- 神様。フランは強くキリスト教を信じる人で、神様が絶対に正しい道を導くと信じている人。私たち人間に理解できないところ、かならず神様が導いてくれるので、感謝をもって頑張り続ける。
ハードなトレーニング、分析するために徹夜になる作業、キツくて自分のために頑張れないことも、他の理由があれば頑張り続けることができると、フランは新人選手全員に言った。
何度もこの話を訳して、その数が3つである理由がわかった。
1- 自分の個人的な目標・夢・情熱。
2- 自分にとって大切な人のための目標。
3- 自分の周りにある世界を超え、もっと大きな存在。宗教・価値観・信仰。
こういった質問をされると自分が何のために頑張っているのか、自分は何を目指しているのか、考えなければならない。訳した側にいたが、私も考えだした。
そういうミーティングを訳すことができたから、私も自分の目標と、自分に何が本当に大切なのかを考えることができた。」
①クボタスピアーズ在籍中の最も印象に残る試合やエピソードを教えてください。
「皆様の応援のおかげもあって私たちは頑張ることができます。これからもスピアーズの応援、よろしくお願いいたします。
そして、いつもラピースのサイン時間の邪魔をして、すみませんでした。(笑)」
(ネイト・イゲル通訳は公開練習や遠征時の移動中にラピース選手へのサインが殺到した際に、チームスケジュールやラピース選手コンディションを配慮して、ファン対応の調整を行っていただけました。本人としては、ラピース選手やチームのことを思って対応しましたが、ファンのことを思うと申し訳ない気持ちがあったようです。)
【ネイト・イゲル通訳写真を紹介】
↑試合中はウォーターボーイとして選手にコーチ陣の指示を伝達する役割を担う
↑手賀沼たんぼラグビーに参加したネイト・イゲル通訳
お疲れ様でした。ありがとうございました。