練習試合 神戸製鋼コベルコスティーラーズ戦試合結果
20.12.19(土)12:00キックオフ
クボタスピアーズ |
神戸製鋼コベルコスティーラーズ |
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36 | 合計 | 40 | ||||||||
T | G | PG | DG | 計 | T | G | PG | DG | 計 | |
2 | 1 | 0 | 0 | 12 | 前半 | 3 | 3 | 0 | 0 | 21 |
3(1) | 2 | 0 | 0 | 19(5) ※カッコ内は3本目 |
後半 | 2(1) | 1(1) | 0 | 0 | 12 (7) ※カッコ内は3本目 |
出場選手
# | スターティングメンバー | # | リザーブメンバー |
---|---|---|---|
1 | 海士 広大 | R | 羅 官榮 |
2 | 杉本 博昭 | R | 大塚 健太郎 |
3 | 松波 昭哉 | R | 大熊 克哉 |
4 | デーヴィッド・ブルブリング | R | 才田 智 |
5 | ルアン・ボタ | R | 山本 剣士 |
6 | トゥパ フィナウ | R | 堀部 直壮 |
7 | ピーター“ラピース”ラブスカフニ | R | 今野 達朗 |
8 | ファウルア・マキシ | R | 土谷 深浩 |
9 | 井上 大介 | R | 末永 健雄 |
10 | バーナード・フォーリー | R | 岡山 仙治 |
11 | 山﨑 洋之 | R | 千葉 雄太 |
12 | 立川 理道 | R | 岡田 一平 |
13 | シオネ・テアウパ | R | 谷口 和洋 |
14 | ゲラード・ファンデンヒーファー | R | ファレヌイ・ハウェラ |
15 | 桑江 健一郎 | R | 島田 悠平 |
R | 永富 晨太郎 | ||
R | ライアン・クロッティ | ||
R | 近藤 英人 | ||
R | タウモハパイ ホネティ | ||
R | 金 秀隆 |
個人得点
氏名 | T | G | PG | DG | 計 |
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ファウルア・マキシ | 1 | 5 | |||
立川 理道(Cap) | 2 | 10 | |||
バーナード・フォーリー | 1 | 3 | 11 | ||
ゲラード・ファンデンヒーファー | 1 | 5 | |||
末永 健雄 | 1 | 5 |
入替・交替
種類 | 時間 | 背番号 |
---|---|---|
入替 | 後半0分 | ラブスカフニ→末永 |
入替 | 後半2分 | トゥパ→土谷 |
入替 | 後半9分 | 山﨑→近藤 |
入替 | 後半15分 | テアウパ→クロッティ |
入替 | 後半29分 | 海士→羅 |
入替 | 後半29分 | 松波→才田 |
交代 | 後半34分 | 桑江→金(秀) |
入替 | 3本目0分 | 杉本→大塚 |
入替 | 3本目0分 | ブルブリング→堀部 |
入替 | 3本目0分 | ボタ→今野 |
入替 | 3本目0分 | マキシ→千葉 |
入替 | 3本目0分 | 井上→岡田 |
入替 | 3本目0分 | フォーリー→ハウェラ |
レポート
2020年最後の試合は神戸製鋼コベルコスティーラーズと対戦。
世界的な有名選手や日本代表選手を揃え、トップリーグ2018-2019シーズンの優勝チームである相手チームに対して、どのような内容の試合ができるか、実力が試される試合です。
ちょうど一年前に行われたプレシーズンマッチでは26-33 で敗戦しています。
(2019年12月21日 プレシーズンマッチ 神戸製鋼コベルコスティーラーズ戦)
http://www.kubota-spears.com/calendar/practice/2019/1221/1300_00.html
今回の試合も前回同様、チャンピオンチームの強力な攻撃と激しい接点に苦戦する展開となりましたが、それに逃げず真正面から向き合い、何度もチャレンジして最後まで戦う姿は優勝を目指す挑戦者として、今後が期待できる試合となりました。
前半:序盤から荒れる激しい試合展開。3連続トライを奪われるが執念のトライを奪い後半へ
キックオフ直後のファーストスクラムから、この試合の両者の闘志が現れる光景が。
相手3番のラフプレーに対して、普段温厚な海士選手が飛び掛かります。プレー開始3分で早速の揉み合い。この試合における両選手のボルテージがわかります。
試合はとにかく激しい展開となりました。
無観客試合となった灘浜グラウンドに、選手の声と体がぶつかり合う音が響きます。
先制したのは、スピアーズでした。
自陣からの2本目のスクラムでバックスに展開すると、2フェイズ目*1の攻撃で海士⇒フォーリー→立川→トゥパ→テアウパと繋ぎ、大きく外に展開すると、敵陣深くまで大きくゲイン*2 。連続攻撃から、ボタ選手が敵陣22mラインを越えると、フォワードとバックスが一体となった攻撃で、ゴールラインに迫り、最後は右外でボールをもらったマキシ選手がトライします。
ゴール不成功ですが、前半8分5-0と先制します。
しかしその後、神戸製鋼の反撃にあいます。 クボタスピアーズはディフェンスにおいて、早いディフェンスラインの出足で相手に走らせるスペースを与えませんが、高い能力を持った相手チーム選手にラインブレイク*3を許し、前半11分、14分、24分と立て続けにトライを奪われ、前半25分で5-21と16点差に。
後半の巻き返しを考えても、失点を食い止め、逆転可能な点差に食い止めたいスピアーズは追加点を奪おうと全員が一丸となった攻撃で必死に攻めます。
相手の強いタックルに対し、簡単に前にでることはできませんが、それでもフェイズを継続し、両サイドに大きくボールを動かす攻撃で、徐々に敵陣に迫ります。
そして前半30分
ゴール前のマイボールスクラムを押し込み、ボールを出すと連続攻撃し、ペナルティを奪います。
このペナルティからの速攻から右サイドに連続攻撃、折り返しの左サイドへの攻撃からフォーリー選手のパスを立川選手が反応し、インゴールに飛び込みトライ
ゴール成功で 12 - 21 と追加点を奪います。
その後、40分過ぎても、両者の攻防は続きます。
特に前半終了間際までで見せた自陣ゴールラインを背負ってのスピアーズディフェンスは、40分以上戦った選手とは思えないほどエネルギーに溢れ、練習試合ということを忘れるほど緊張感のある時間帯でした。
後半:チーム一丸となったプレーで先制!同点に追いつくも、取り合いの展開になり敗戦
↑ハーフタイム中の選手たち。リザーブ選手も含めて、前半の振り返りと後半のプランを適格に短く話し合います。
後半に入ると、曇り空を保っていた天気が一変、冷たい雨が降ります。
この冷えたグラウンドを熱くさせたのは、フォワードとバックスが一体となって得た立川キャプテンのトライでした。
後半開始早々からスピアーズはフェイズを重ねるアタックで前進します。
このアタックで相手からペナルティを奪い、ゴール前ラインアウトのチャンス。
相手の大きいフォワード陣にモールでトライを奪いにいきます。
そして、2度目のラインアウト。それまで押し続けたモールに拘ることなく、ラピース選手に代わり後半出場した末永選手がボールを持ち出すと、バックスラインから走りこんできた立川選手へオフロードパス*4。
トライまで残り5m。立川選手はタックルを2人に受けますが、倒れません。
この立川選手を、後ろからフォローしてきた杉本選手、デーヴィッド選手、末永選手が後押し。
体ごとゴールラインまで運び、後半の先制点が生まれます。
後半開始早々に、いい形で19-21の2点差まで迫りましたが、その後のリスタートキックオフから神戸製鋼にトライを許し、19-26の7点差に。
冷たい雨が大降りとなってきた後半21分に、敵陣22m付近ラインアウトから一度モールを組んでからバックスに展開し、フォーリー選手がスペースに走り込みトライ、ゴールを決め、26 - 26と同点に追いつきます。
その後、再度神戸製鋼がトライ
そして30分にはクボタスピアーズのゲラード選手がトライ
と取り合いの展開となり、後半終了間際で 31 - 33 の2点差の状況となります。
後半40分を越え、なんとか逆転をしたいスピアーズはゴール前スクラムのチャンスを得ます。
このスクラムからバックスに展開し、サインプレーから井上選手が抜け出しインゴールに飛び込みますが、トライ認められず31-33で後半が終了します。
そして、メンバーを入れ替えて挑んだ20分の3本目。
開始6分で早々のトライを奪われてしまいますが(31-40)、3本目終了間際に粘り強く攻め続け、ハウェラ選手がステップでラインブレイク→ホネティ選手に繋ぎをトライと追加点を加え、36-40の最終スコアで合計100分の試合が終了しました。
【フラン・ルディケヘッドコーチからのコメント】
「スコアボードの結果は残念でしたが、我々がやろうとしていることができました。チームがひとつになり、やるべきことをやることで、結果はおのずとついてくると思います。選手たちは試合に臨むにあたり、いいマインドセットをしていたと思います。」
【ピックアップ写真】
↑テアウパ選手は、接点の強さが持ち味。この試合ではその強みを攻守に渡り見せた
↑ハードワークが売りの両ロック。辛い痛いプレーを躊躇なく行う頼もしい存在。左からボタ選手とデーヴィッド選手
↑桑江選手は、今シーズンこれまで以上の飛躍が期待できる絶好調のパフォーマンスを見せる
↑先発フロンロー(スクラム前列3人)の松波・杉本・海士。セットプレーで相手にプレッシャーをかけ続けた。
↑後半出場の土谷選手は、新人選手ながら安定感もある選手。試合に出続けて経験を積み、さらなる成長に期待。
↑後半のステップからのラインブレイクしたハウェラ選手
*
1.フェイズ
ラックを形成する度にフェイズの回数が増えます。2フェイズ、3フェイズと呼びます。2次攻撃、3次攻撃と呼ぶこともあります。効果的にフェイズを重ねること、相手ディフェンスに穴が空きます。
2.ゲイン
簡単に言うと前にでることです。起点となった場所(ラックやスクラムなど)より前に出ることをゲインラインを越える(突破する)といいます。
3.ラインブレイク
ディフェンスラインを突破すること
4.オフロードパス
タックルを受けながらのパス